日本獣医生命科学大学と企業の合同研究で、水素水を投与したマウスで脳虚血負荷された大脳皮質神経細胞死の抑制効果を証明しました。
これまで、水素分子を摂取すると降圧効果や過剰な免疫反応を抑制することは発表されていましたが、水素分子の血中での動きや作用についてはブタのみの実験で、齧歯類での報告はありませんでした。
今回、スナネズミという脳虚血を起こしやすいマウスに生理食塩水を飲ませるグループと、水素水を飲ませるグループに分け、脳虚血を引き起こしたあと脳神経細胞がどれぐらい生存しているか?を測る実験が行われました。
結果、水素水を与えていたグループの方が明らかに生存している細胞が多いというデータが出た模様です。
水素水が脳神経細胞になんらかの影響を与え、細胞のアポトーシス(自然死)を抑制し細胞死を軽減した、ということです。
まだそのメカニズムは解明できていませんが、水素水の効果として「活性酸素の除去」は結構有名です。
これも詳細なメカニズムは解明されていませんが、水素水を摂ると身体内の活性酸素の量が減ったという論文がいくつか出ています。
活性酸素はストレスなどで体内で生成されますが、過剰になるとアレルギーや生活習慣病、癌などの病気や老化などの原因になるとされています。
活性酸素は特に老化の主な原因とされているので、数年前に美容目的で水素水が流行したのはこの効果からです。
まだまだ謎が多い水素水ですが、活性酸素を減らす効果があるため、脳神経細胞の生存率が上がった可能性は十分に考えられます。
『これを食べると風邪が早く治る』『これを飲むとあの病気に効果がある』という食べ物や飲み物は古来からたくさんあり、昔から人類はその飲食物の恩恵を授かってました。
その飲食物のどの成分が病気に効果があったのか?をちゃんと解析できたのは最近の話です。
水素水も未来では「こういう働きがあるからこういう効果が得られる」と解析されているかもしれませんね☆
水素水を飲んでいれば美容に良い・病気予防に効果があるとは言いきれませんが、このような効果が正式な実験データとして確認できている以上、何かしらの作用はしているのではないかと思います。
論文タイトル:
Pharmacokinetics of hydrogen administered intraperitoneally as hydrogen-rich saline and its effect on ischemic neuronal cell death in the brain in gerbils
掲載誌:PLOSONE
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